アンティークには現代では失われた優れた技術が使用され、多くの人を魅了してきました。歴史、文化、ファッション、美への探求、それらが詰まった美しいジュエリーの世界をご案内いたします。

当店ではヴィンテージ品も扱ってはいますが、しっかりと100年経過したアンティークがメインです。

カット・スティール Cut steel

18世紀から1900年初頭にかけてダイヤモンドに見立てて研磨したスティール製で作られたジュエリー。始まりは16世紀末から17世紀初頭。磨かれたスティールはダイヤモンドのように耀いた。たいていはスティールのスタッドを金属製の本体にリベット止めやねじ式で留められている。非常にもろく、多く作られていたが現存は多くはない。

カメオ Cameo

カメオは貝や石などを浮き彫りによって装飾する技法。特に複数色が層になっている素材に対して、装飾を施すことで、表現したいデザインと背景を色分けすることができる。素材が石のものはストーンカメオ、貝であればシェルカメオ、溶岩を使用したものはラーバカメオと呼ばれる。対するはインタリオ。

バッカンテのカメオ
バッカンテのカメオ

当店で扱うカメオは特に古いもの、そして出来の良いお品を厳選しております。

言葉遊び Sentimental

【宝石による言葉の表現】

DEAREST - Diamond Emerald Amethyst Ruby Emerald Saphpire Topaz

REGARD  - Ruby Emerald Garnet Amethyst Ruby Diamond

ADORE - Amethyst Diamond Opal Ruby Emerald

LOVE - Lapis Opal Vermail Emerald

FOREVER - Fire opal Opal Ruby Emerald Vermail Emerald Ruby

ME - Moonstone Emerald

ディアレスト・ブローチ
Dearestのブローチ

ミニアチュール Miniature

細密画。手彩で細やかに描かれた小さな芸術。

ミニアチュール。犬のブローチ
犬のミニアチュール

モーニング・ジュエリー Mourning Jewellery

アンティーク・ジュエリーでも多く目にする機会が多いモーニングジュエリーは死者を悼んだリング。亡くなった大切な人を悼むジュエリーは多く広まり製造されてきました。

黒、もしくは白が基本で、髪の毛を入れたものも存在する。

モーニングリング1801

モザイク / Mosaics (Micro-mosaics)

イタリア、特にローマやフィレンツェで、細かなガラスや石を組み合わせて絵を表現していく技法。

一般的に石で製造されたものはフローレンス・モザイク(ピエトラ・デュラ)と呼ばれる。

スチュアート・クリスタル Stuart Crystals

ヘアワークの背景として金線によりモノグラムなどの模様をデザインし、その上にロッククリスタルを設置する技法。1649年チャールズ1世が最初に制作、17世紀を中心に、アン女王期の18世紀初頭までみられる。

リバース・インタリオ Reverse Intaglio

天然のロッククリスタルを使用し、表面を丸くカットし、裏側に模様を彫り込み、そこに細密な絵付けを施すことで、表から見た際に立体的な絵柄がクリスタルに包み込まれるように見える技法。

一般的にエセックスクリスタルとも呼ばれている。ハンティング・ジュエリーとして男性用が多い。

また、天然のロッククリスタルを使用せず、型抜きのガラスを使用した安価なものも多く製造された。

リバースインタリオ
蝶のリバース・インタリオ

ロイヤルブルー・エナメル Royal blue enamel

深いブルーのエナメルを用いたジュエリーで、18世紀後半からみられる。多くはダイヤモンドと組み合わされる。

スコティッシュ・ジュエリー Scottish Jewellery

スコットランドの伝統的な意匠を取り入れたジュエリー。主にスコットランドで採取される石を使用し、ヴィクトリアン後期から流行した。

シルバーを用いるのが普通で、上手のものにはゴールドを使ったものもある。スコットランドで採掘される石が使用される場合が多い。

参考文献

『Georgian Jewllery 1774 – 1830』(G.R.Dawes,O.Collings、2007)