Art Nouveau / Garland style
うねる線と、花綱のダイヤモンド。

メトロポリタン美術館蔵(2018.447.1)、パブリックドメイン。所蔵品ページ
名称と時期
1880年代から第一次世界大戦まで、西ヨーロッパとアメリカでアール・ヌーヴォーが展開した。art nouveau の語は1880年代、ベルギーの雑誌『L’Art Moderne』に初めて現れる。1895年12月、ドイツ生まれのパリの美術商ジークフリート・ビングが画廊「L’Art Nouveau」を開き、この運動と名称を広めた1。
ジュエリー
アール・ヌーヴォーはジュエリーの意匠に劇的な転換をもたらし、1900年頃、パリ万国博覧会で頂点に達した。有機的でしなやかな作品には、エロティシズムと死の気配が底流する2。
ルネ・ラリックらは従来の貴石から距離を置き、ガラス、角、エナメルといった素材の繊細な効果を重んじた2。女性像は、ラリック、ジョルジュ・フーケ、フィリップ・ヴォルフェルスのジュエリーに、妖精やセイレーンとしてしばしば組み込まれている1。
うねる線と「鞭」のような曲線は、一部は植物の研究に由来する。日本美術の要素も採り入れられた1。
作例
ラリックの1901年頃のペンダントは、三角形のカボション・オパールの上辺に向かい合う二羽の孔雀を立たせ、下にバロック真珠を下げる。素材は金、エナメル、オパール、真珠、ダイヤモンドである3。
ガーランド・スタイル
同じ時期、見事なダイヤモンド・ジュエリーが「ガーランド(花綱)・スタイル」で作られた。18世紀から19世紀初頭の意匠を創造的に再解釈したものである2。V&Aのカルティエ展は、これを18世紀フランス建築に着想した美意識として紹介し、1902年のスクロール・ティアラを挙げている4。
出典
- Cybele Gontar「Art Nouveau」The Metropolitan Museum of Art, Heilbrunn Timeline of Art History, 2006年 metmuseum.org ↗
- Victoria and Albert Museum「A history of jewellery」 vam.ac.uk ↗
- The Metropolitan Museum of Art 所蔵品記録 1991.164(ルネ・ラリック、ペンダント、1901年頃) metmuseum.org ↗
- V&A「About the Cartier exhibition」 vam.ac.uk ↗
