Arts and Crafts
機械への不安から生まれた、手の仕事。
理念
19世紀末に展開したアーツ・アンド・クラフツ運動は、工業化された世界への深い不安に根ざしている。その宝飾家たちは、当時すでに手頃な品の大半を生み出していた機械主導の工場制を退け、一点ずつ手で作ることに力を注いだ1。
意匠の特徴
大きなファセット・カットの石を避け、カボション(形を整え磨いた石)の自然な美しさに拠った。主流の石留めの反復と規則性に代えて、曲線的あるいは具象的な意匠を用い、しばしば象徴的な意味を込めている1。
C. R. アシュビーとギルド・オブ・ハンディクラフト
C. R. アシュビーは運動を代表する人物である。1888年、伝統的な手工芸の技術を復興し、困窮した地域に充実した仕事をもたらすことを目的に、ロンドンのイースト・エンドにギルド・オブ・ハンディクラフトを設立した1。
孔雀はアシュビーが最も好んだモチーフの一つで、1900年前後に十数点の孔雀のジュエリーをデザインしたことが知られる1。
エナメル
英国では1880年から1920年にかけてエナメルへの関心が再興した。イーディスとネルソンのドーソン夫妻はジュエリーを共作し、フィービー・アンナ・トラクエアは1901年頃からエナメルでジュエリー、プラーク、小箱を制作している2。
出典
- Victoria and Albert Museum「A history of jewellery」 vam.ac.uk ↗
- V&A「Arts and Crafts enamels」 vam.ac.uk ↗
